毎日のごはんに、ちょっぴり彩りと栄養をプラスしてくれる「雑穀」。
なかでも、日本の伝統食材でもある「稲科(いねか)」の雑穀たちは、どれも個性豊かで使いやすいものばかり。
今回は、もちあわ・きび・ひえ・高きび・半もちひえの5種類をピックアップして、
それぞれの特徴や味わい、栄養、使い方をくらべてみました。
雑穀の魅力とは
雑穀は、私たちの暮らしに古くから根づいてきた“たべものの知恵”。
白米や小麦のような主穀に比べると控えめな存在かもしれませんが、
じつは、栄養・食感・風味の面でとても奥深く、日々の食事を豊かにしてくれる存在です。
✿ 雑穀のここが魅力!
栄養がぎゅっと濃縮:
食物繊維、鉄分、ミネラル、ポリフェノールなどが豊富。女性にうれしい栄養素もたっぷり。
味や食感がたのしい:
ぷちぷち、もっちり、さらさら…雑穀ごとにちがうリズムで食卓に彩りをプラス。
アレンジ自由自在:
お米に混ぜるだけじゃない!スープやサラダ、お菓子にも使えてレパートリーが広がる。
稲科雑穀の種類と特徴
雑穀のなかでも「稲科(いねか)」に分類されるものは、イネと同じ仲間。
日本でも昔からなじみがあり、主食としての食べやすさが魅力です。
ここでは、代表的な5つをご紹介します。

もちあわ

- 味わい:ほんのり甘く、まろやか
- 食感:細かい粒々感
- 栄養ポイント:鉄、マグネシウム、亜鉛
- 特徴:クセが少なく、リゾットやスープにぴったり。冷めても美味しい。


きび(うるちきび)

- 味わい:やさしい風味でクセがない。とうもろこしの粉のような優しい風味。
- 食感:ぷち感が楽しい。モッチモチ。もちのように粘る。
- 栄養ポイント:ビタミンB群、亜鉛
- 特徴:焼き菓子やパンに混ぜると香ばしさアップ。ごはんに混ぜても食べやすい。餅の代わりにも。


高きび(ソルガム)

- 味わい:コクがあり、ややナッツっぽさも
- 食感:しっかりめで弾力あり
- 栄養ポイント:鉄、ポリフェノール(抗酸化)
- 特徴:ミート風レシピにぴったり。動物性食材の代わりにも使える万能さ。


ひえ(うるちひえ)

- 味わい:かなり淡白でクセがない
- 食感:さらさらで軽やか
- 栄養ポイント:マグネシウム、食物繊維
- 特徴:おかゆや雑炊に向いていて、やさしい味が好みの方におすすめ。


半もちひえ

- 味わい:ひえよりも甘みが強く、まろやか
- 食感:さらっと+もっちりのバランス型
- 栄養ポイント:鉄、食物繊維
- 特徴:煮込み料理やスープにおすすめ。とろみを生かしてあんかけ風にも◎



「半もちひえ」はひえともちの交配種です。
好みに合わせた雑穀の選び方ガイド
雑穀ごとのちがいをざっくり比較
雑穀 | 味わい | 食感 | 栄養特徴 | 使い方例 |
---|---|---|---|---|
もちあわ | 甘みあり、シンプル | なめらか | 鉄・マグネシウム | リゾット・グラタン |
きび | 甘味あり | ぷち、モッチモチ | 亜鉛・ビタミンB群 | きびだんご、雑炊 |
高きび | 香ばしい | 噛みごたえあり | 鉄・ポリフェノール | ミートソース・タコライス |
ひえ | 淡白 | さらさら | 食物繊維・Mg | おかゆ・混ぜごはん |
半もちひえ | まろやか | さらもち | 鉄・繊維バランス | スープ・煮物 |
🌾 食感でくらべる!5種の稲科雑穀ランキング
もちもち感ランキング
順位 | 雑穀名 | コメント |
---|---|---|
🥇1位 | きび | 伸びるまでのもちもち感。 |
🥈2位 | 半もちひえ | 軽さともち感の絶妙バランス。 |
🥉3位 | ひえ | さらさら軽やか。もちもちとは言い切れない。 |
ぷちぷち感ランキング
順位 | 雑穀名 | コメント |
---|---|---|
🥇1位 | きび | もちもちの中に感じるぷち感。高きびとは違う食感。 |
🥈2位 | 高きび | しっかり食感。弾力系のぷちぷち食感もあり。 |
🥉3位 | 半もちひえ | バランス型。軽めのぷちぷち感。 |
さらさら感ランキング
順位 | 雑穀名 | コメント |
---|---|---|
🥇1位 | ひえ | ダントツでさらさら。クセなしで軽やか。 |
🥈2位 | 半もちひえ | さらっと感ともちっと感の中間。 |
🥉3位 | 高きび | 食感はぷちぷちだが、口どけは軽い。粒がしっかりしていてさらさら感は少なめ。 |
基本の炊き方
雑穀のみ
1. 雑穀を洗う
ザルに入れ、さっと水で2〜3回ゆすぐように洗います。細かいのでこぼれないように注意!
2. 鍋に入れる
洗ったひえと水、塩を鍋に入れます。中火にかけて沸騰させたら、弱火にしてフタをして10〜15分炊きます。その後火を止めて5〜10分蒸らします。
3. 蒸らしてから混ぜる
全体をほぐして完成!種類によってはつぶすように混ぜてもOK!
ご飯と一緒に
1.米をとぎ、水を加える
2. 雑穀を米一合につき大さじ1を加える(米3合の場合大さじ3)
3.雑穀と同量の大さじの水を足す (雑穀大さじ3の場合大さじ3)
4. (塩を加える)
5. 30分ほど浸水させてから炊く
炊き上がったらよく混ぜて完成!
雑穀を使用した料理例
もちあわ

炊いたもちあわをあんこで包んで、きな粉をかける


写真は紫芋とカボチャのパウダーを混ぜました。
・あわぜんざい、お粥など。
きび

炊いたきびを丸めてきなことあんこと一緒に。

ジャガイモと片栗粉と炊いたきびをまとめて焼いて、醤油、みりん、酒で味付け
・パン作りや巾着にも。
高きび


玉ねぎやなす、スパイスと片栗粉で繋いで蒸す
・ガパオライス、餃子、ラーメン、ひき肉の代わりに万能
ひえ・半もちひえ

炊いたひえをのり、大葉の上にのせる。パン粉を周りにまぶして油で揚げる。
・シチュー、甘酒など。
雑穀生活、今日からできるはじめ方
・まずは白米に加えて炊くだけ
・スープやサラダにひとさじトッピング
どこで買える?
インターネット
アマゾンや楽天市場、ヤフーショッピングなどのネットショップで多数取り扱っています。
お店
お米と同じエリアに置かれていることが多いです。また、自然派食品店で多く見かけます。
まとめ|雑穀を生活に取り入れると…
- 栄養バランスが自然にアップ
- 食感や味の楽しみが増える
- 意外と調理が簡単。おかずにも主食にもお菓子にも。
「地味だけどすごい雑穀」。
お気に入りのひと粒を見つけて、暮らしに彩りを添えてみませんか?

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