毎日使うシャンプーやトリートメント。
その中に“誰かの犠牲”が隠れているとしたら、少し気になりますよね。
「環境にいいことをしたいけど、何から始めればいいの?」
「“ヴィーガン”って自然派と何が違うの?」
そんなモヤモヤを持つ方に、ヴィーガンヘアケアという選択肢を紹介します。
この記事では、ヴィーガンと一般的な製品の違い、成分の見分け方、通販&市販のおすすめ商品、サロン情報まで、やさしくまとめました。
✅この記事の要点まとめリスト
・ヴィーガンヘアケア=動物性成分不使用&動物実験なしの倫理的ケア
・「自然派」や「ナチュラル」とは異なる明確な基準がある
・裏面の成分表示でチェックすべき動物由来成分を把握
・認証マークを見ることで初心者でも安心して選べる
・市販・通販・サロンでも選択肢が広がっている
・サステナブルな生活を始めるきっかけにもなる
一般のヘアケア製品との違いは?
ヴィーガンヘアケアと一般的なヘアケア製品の最大の違いは、「何を使っていないか」にあります。多くの市販シャンプーやトリートメントには、動物由来の成分や動物実験で開発された成分が含まれていることが少なくありません。
一方、ヴィーガンヘアケア製品は、動物性の原料を一切含まず、製造過程でも動物を苦しめないという倫理基準が徹底されています。また、環境配慮の観点から、プラスチック包装の削減や生分解性の成分の採用など、サステナブルな工夫がされているのも特徴です。
つまり、単に「自然っぽい」製品ではなく、製造背景までも透明性があることが信頼のポイントなんです。
1. エコの観点から
エコなヘアケアは、地球環境に配慮した選択肢です。再生可能なパッケージや環境に優しい成分を使用することが大きな特徴です。プラスチックの使用を減らし、リサイクル可能なガラス瓶やバイオベース素材などが使われており、廃棄物を削減する取り組みがなされています。また、環境への影響を最小限に抑え、化学合成物質を排除した製品が多く、植物由来の成分で髪をケアします。

2. ヴィーガンの観点から
ヴィーガンヘアケアは、動物由来の成分や動物実験を一切使用しないことが特徴です。ただの「ナチュラル」とは違って、ヴィーガンというの“何を使っていないか”も大切にする選択。ヴィーガン認証された製品は、動物福祉に配慮した選択肢で、動物の権利を守ることを重視しています。

3. エシカルの観点から目指すヘアケア
エシカルなヘアケアは、製品の製造過程や使用する原料において社会的、環境的責任を果たす選択肢です。エシカルな企業は、フェアトレードを遵守し、適切な労働環境と賃金を保障しています。さらに、環境への配慮として、持続可能な成分の調達やリサイクル可能なパッケージを使用し、社会的責任を果たすことを重要視しています。エシカルな製品を選ぶことで、消費者としてより良い社会を作るために貢献できます。

ヴィーガンと一般的なヘアケア製品の違い(まとめ)
- 動物由来成分の不使用:ケラチン・ラノリン・シルクなどを含まない
- 動物実験の非実施:倫理的な製造プロセス
- 環境配慮:再生素材パッケージや固形タイプも多い
- 認証が明確:Vegan認証マークなどで見分けやすい
- 価格はやや高めだが安心感がある
動物由来成分とは何か?代表的な成分と役割
「このシャンプー、ナチュラルって書いてあるけど大丈夫?」
そんな不安を感じたことはありませんか?
実は、見た目や広告がどれだけ“やさしそう”でも、成分として動物由来のものが普通に使われていることは珍しくありません。たとえば、「ケラチン」「ラノリン」「シルクプロテイン」などの名前は、製品のパッケージにもよく登場しますが、その正体を知らないまま使っているケースも多いんです。
動物由来成分には、保湿・補修などの効果が期待される一方で、動物の命や環境への影響が伴います。ここでは、ヘアケア製品によく使われる代表的な動物性成分とその用途をわかりやすく整理しました。
成分名 | 由来・特徴 | 使用目的 |
---|---|---|
ケラチン(Keratin) | 羊毛、爪、羽毛などから抽出 | 髪の補修・強化 |
ラノリン(Lanolin) | 羊の皮脂腺から採取(ウールグリース) | 保湿・柔軟効果 |
シルクプロテイン | 絹(蚕の繭)から抽出 | ツヤ出し・保湿 |
蜂蜜/ローヤルゼリー | ミツバチ由来 | 保湿・栄養補給 |
ミルクプロテイン | 牛乳由来 | 栄養補給・コンディショニング |
コラーゲン | 魚のウロコや動物の皮膚・骨から抽出 | ハリ・弾力の付与 |
ステアリン酸 | 動物性脂肪(植物性も存在) | 乳化剤・保湿 |
グリセリン | 動物脂(植物性も多い) | 保湿・なめらかさの向上 |
ヒト幹細胞 | ヒト幹細胞の培養過程で分泌される成分 | エイジングケア |
認証マークで見抜く安全な選び方
「成分なんて見てられないし、結局どれが本当にヴィーガンなのかわからない…」
そんなときに頼れるのが、第三者機関による認証マークです
ヴィーガンやクルエルティフリーの製品には、それぞれの基準を満たしたことを証明するマークが付いていることがあります。
マークの有無で「安全性」「透明性」「倫理性」が一目でわかるので、成分チェックに不安がある方でも安心して選ぶことができます。
ただし、国によって基準や審査の厳しさが異なるため、信頼できるマークを見分ける力も大切です。
特に信頼性の高い認証マーク一覧
- The Vegan Society(英国)
世界で最も古いヴィーガン認証団体。「Vegan」という言葉の生みの親。

- EVE VEGAN(フランス)
国際的に最も厳格な審査で知られる。動物・環境・人権すべてに配慮。

- PeTA(アメリカ)
「Beauty Without Bunnies」ロゴでおなじみ。クルエルティフリーの代表的団体。

- 한국비건인증원(ヴィーガン韓国)

- ベジプロジェクトジャパン(日本)
日本国内の製品に対応。分かりやすい「Vマーク」が特徴。

マークは単なるデザインではなく、「誰も傷つけない製品を選んだ証」。
店頭や通販で選ぶときは、この認証マークがあるかをまずチェックするのが安心の第一歩です。
クルエルティフリーとヴィーガンの違い
「クルエルティフリーって書いてあるからヴィーガンかな?」
実は、この2つは似ているようで全くの別物です。
クルエルティフリーとは、製品の開発や製造過程において「動物実験をしていない」という意味。一方のヴィーガンは、動物実験だけでなく、「成分としても動物由来のものを一切使わない」ことを指します。
つまり、クルエルティフリー=ヴィーガンではなく、
動物由来の成分は使っているけど、テストはしていないという製品も多く存在します。
また「動物実験をしない」と表記されていても、
原料の段階で別会社がテストしているケースもあるため、
“どの範囲でクルエルティフリーなのか”まで明示している製品がより信頼できます。
この違いを理解しておくと、選ぶ際に「何を優先したいのか」がはっきりします。
もしあなたが「動物に優しい選択をしたい」と考えるなら、
両方の認証が明確に確認できる製品を選ぶのがベストです。
見た目に惑わされない!ヘアケア用語の違いを比較
パッケージを見て「なんとなく良さそう!」と感じるワード、ありますよね?
「ボタニカル」「オーガニック」「ナチュラル」――どれも自然っぽくて肌にやさしそうに見えます。
でも実は、これらの言葉には明確な定義や基準がないことも多く、
ヴィーガンやクルエルティフリーとはまったく別物なんです。
つまり、「自然派=動物性不使用」ではない、ということ。
ここでは、よく見かけるヘアケア用語の違いを、
次の見出しで成分や倫理性の観点から徹底比較していきます。
オーガニック・ボタニカル・ナチュラルの落とし穴
ヘアケア売り場でよく目にする「オーガニック」「ボタニカル」「ナチュラル」。
これらのワードが並んでいると、「環境にもやさしそう」「肌にも安心そう」と思いがちですが、実はヴィーガンとは別の軸で使われている言葉なんです。
たとえば、「オーガニック」は農薬を使わずに育てた植物成分を含んでいることを意味しますが、動物由来成分が含まれていても問題なし。
「ナチュラル」は添加物が少ないという意味合いで使われることが多いですが、こちらもヴィーガンとは限りません。
つまり、これらの言葉があるからといって、動物に配慮された製品である保証はないんです。
だからこそ、製品の裏側を正しく理解することが大切です。
表記 | 動物実験なし | 動物性成分なし | 備考 |
---|---|---|---|
ヴィーガン | ✔︎ | ✔︎ | ヴィーガン認証があるとより安心 |
クルエルティフリー | ✔︎ | ✖︎(含まれる場合あり) | 動物実験はしていないが成分は不問 |
ボタニカル | ✖︎または不明 | ✖︎または不明 | 植物成分を使用しているが、他成分は不明確 |
オーガニック | ✖︎または不明 | ✖︎または不明 | 有機栽培成分を使用しているが、動物成分あり得る |
ナチュラル | ✖︎または不明 | ✖︎または不明 | 合成成分が少ない傾向、成分由来は不問 |
言葉の印象だけで選ぶと、本当に大切にしたい価値観とズレてしまうことも。
正しい知識を持って、自分に合ったヘアケアを選んでいきましょう。
通販で買える!ヴィーガン対応ヘアケア製品ガイド
「ヴィーガン製品って、通販でしか買えないんでしょ?」と思っている方も多いかもしれません。
でも実際最近、市販でも買えるヴィーガン対応のヘアケア製品がどんどん増えてきているんです。
この章では、海外・国内ブランド、そしてドラッグストアでも手に入る選択肢を紹介していきます。
それぞれの特徴や選び方のコツもあわせて解説するので、「これなら使ってみたい!」と思えるアイテムがきっと見つかります。
海外ブランド|ヴィーガン認証ありの注目製品
海外ではヴィーガンヘアケアの需要が非常に高く、製品の質もラインナップも充実しています。
特に欧米や韓国では「成分の透明性」「環境配慮」「動物実験フリー」を徹底したブランドが多く、日本でも購入できる製品が増えています。
また、国際的なヴィーガン認証を取得しているブランドは、成分の出どころや製造過程に厳しい基準を設けているため、初心者でも選びやすいのが魅力です。
以下に、日本でも入手しやすく、かつ評価の高い海外ブランドをまとめました。
それぞれの特徴やおすすめポイントを参考に、自分に合う1本を探してみてください。
注目の海外ヴィーガンヘアケアブランド
- LUSH(ラッシュ/イギリス)
全商品がヴィーガン対応。パッケージフリーでエコ。 - The Body Shop(イギリス)
2023年12月より全製品がヴィーガン認証に移行。香りのバリエーションも豊富。 - Ethique(エティーク/ニュージーランド)
固形バーは全てヴィーガン対応。生分解性&パーム油不使用。環境に配慮した土に還るパッケージ。 - RATED GREEN(レイテッドグリーン/韓国)
イギリスのEVE VEGAN認証取得。成分のコールドプレス抽出が特徴で、髪へのやさしさが高評価。
これらの製品は、Amazon・楽天・iHerbなどの通販でも購入可能ですし、
一部はマツキヨやバラエティショップなどでも見かけるようになってきました。
日本ブランド|ナチュラル&エシカルな注目商品
「海外製品はちょっと高いし、香りや質感が合うか不安…」
そんな方におすすめなのが、日本のヴィーガン対応ヘアケアブランドです。
近年、日本でも“エシカル消費”や“サステナビリティ”の意識が高まり、環境・動物・人に配慮した国産ブランドが続々と登場しています。
これらは日本人の髪質や好みに合うように設計されており、成分表や使用感がわかりやすく、使いやすいのも特徴です。
特に以下のブランドは、ヴィーガン認証を取得していたり、動物実験を行っていないことを明記しており、信頼度も高いです。
注目の日本製ヴィーガンヘアケアブランド
- 凛蓮(rinRen)
国産植物を使用し、廃棄される農作物も活用。動物実験なし。薬用シリーズも。 - no3(ナンバースリー)
ほとんどの製品がPeTA認証・オーガニック・ヴィーガン対応。コンセプトや商品ラインが多様。 - VEGAN style
イオン系列でも取り扱いがあり、手に取りやすい価格帯が魅力。英国のヴィーガン協会認定取得。
これらのブランドは、公式オンラインショップのほか、LOFT・PLAZA・イオン・ウエルシアなどでも販売されています。
「まずは日本製で試してみたい」という方にとって、入りやすい選択肢となるでしょう。
ドラッグストアでも買える?身近な選択肢を紹介

「ヴィーガンって特別なお店じゃないと買えないのでは?」
そう思っている方も多いかもしれませんが、実は最近では身近なドラッグストアでもヴィーガン対応のヘアケア製品が手に入る時代になっています。
特に、マツモトキヨシやウエルシア、イオン系列の店舗では、ヴィーガン認証マーク付きの商品や、動物性成分不使用と明記された製品が取り扱われるようになってきました。
「試してみたいけど、いきなり高価なものは不安…」という方にも、手頃な価格帯の市販品があるのは嬉しいポイントです。
気軽に購入できる身近な場所にも、自分の価値観に寄り添った選択肢がちゃんとある。
それを知るだけで、日々の買い物がちょっと心強くなります。
美容室でも広がるヴィーガンヘアケアの選択肢
ヴィーガンヘアケアは、家庭だけの話ではありません。
実は今、美容室の現場でもヴィーガン対応の製品やカラー剤を取り入れる動きが広がっています。
「自宅では気をつけているけど、サロンでは普通の薬剤を使われているかも…」という方でも、信頼できるヴィーガンサロンを選べば、髪も気持ちも安心です。
この章では、実際にヴィーガン対応の美容室に行った体験談や、どんなメニューがあるのか、どう選べばいいのかまで詳しくご紹介します。
実際に行ってみた!ヴィーガン対応サロンの体験談

「ヴィーガンの美容室って、どんなところなんだろう?」
そんな興味から、実際に原宿にあるヴィーガンサロン「whyte」に足を運んでみました。
店内は白と木を基調とした落ち着いた空間で、カフェ「VENUT」も併設されており、なんと植物性100%の焼かないドーナツがその場で楽しめます。
施術は朝8時から予約可能で、忙しい人にもぴったりの柔軟な営業スタイルです。

私はヴィーガン対応のカラーとトリートメントをお願いしましたが、驚いたのはその使用感。
まったく刺激がなく、「あれ?染めてる?」と思うほどのやさしさなのに、色もしっかり入り、仕上がりはつるんとまとまりのある質感に。
スタッフの方もヴィーガンやサステナブルな意識が高く、製品に対してきちんと説明してくれるので安心感がありました。
「今後スウェーデンにも展開予定」というのも納得のクオリティ。
「見た目も中身も心地よい」そんな体験ができる場所でした。
whyte店舗詳細
住所:東京都 渋谷区神宮前3-27-7 📍Google map
営業時間:月〜金8:00~20:00/土日8:00~19:00
電話:03-6876-3976
ホームページから予約必須
ホームページ https://whyte.tokyo/
公式インスタグラム https://www.instagram.com/whyte.tokyo/
サロンで使われるヴィーガンカラー剤とは?

「ヴィーガンカラーって、ちゃんと染まるの?」
そんな疑問を持っている方もいるかもしれませんが、最近のヴィーガン対応カラー剤は機能性も驚くほど進化しています
一般的なカラー剤は、動物由来の成分や合成香料、シリコンなどが含まれていることが多く、肌への刺激やアレルギー反応が心配という方も少なくありません。
一方、ヴィーガンカラー剤は、植物由来の成分や精油ベースの香りで構成されており、頭皮にやさしく低刺激です。
特に印象的だったのは、「カラー特有のツンとしたニオイがない」こと。
施術中も快適で、しかも色持ちやツヤ感もしっかり感じられる仕上がりでした。
サロンで使用される代表的なブランドには、AUTHENTIC BEAUTY CONCEPT(オーセンティック ビューティ コンセプト)などがあり、ヴィーガン認証も取得済み。
今後、日本国内での取り扱いが減少するという情報もありますが、それだけに今、体験しておきたい魅力的な選択肢です。
まとめ|日常の中から始められるエシカルなケア
今回の記事では、ヴィーガンヘアケアの基礎知識から選び方・製品例・美容室の活用方法まで、幅広くお伝えしてきました。
✅この記事の要点まとめリスト
・ヴィーガンヘアケアは「動物実験なし・動物性成分不使用」のやさしいケア
・「クルエルティフリー」と「ヴィーガン」は似て非なるもの
・成分表に登場する動物性成分の見極めが大切
・市販・ドラッグストア・日本製にも選べる製品は多数ある
・ヴィーガン対応美容室では髪にも環境にもやさしい施術が可能
・続けることで髪にも心にも変化が現れるライフスタイルの一歩
“誰かを犠牲にしない美しさ”は、今日の選択から生まれます。
日常の中にヴィーガンヘアケアを無理なく取り入れて、
髪と心と未来に、ちょっといい変化を届けてみませんか?
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